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~鴨居ふれあいフェスティバル in 鴨居自動車学校~

鴨居ふれあいフェスティバル in 鴨居自動車学校
開催日時:2014年11月24日(月・祝)
開催場所:横浜市緑区鴨居1-5-1
試乗会参加者:555人

開校から50周年を迎えた鴨居自動車学校において、10代・20代の若者だけでなく、地域の人々や家族、教育機関等のコミュニティともより深い絆を築くために「鴨居ふれあいフェスティバル」が2014年11月24日(月・祝)に開催されました。次世代自動車振興センター(NeV実施)では、通年で25回目となる教習所でのEV・PHV試乗会および屋外でのライブトークショーを開催しました。2014年の教習所でのEV・PHV試乗会は、年間で2万人動員および試乗者2,000人を目標に掲げていましたが、この鴨居自動車学校での試乗会を前にその目標を達成し、試乗された方々は年間5,000人に迫るほど盛況でした。
今回印象的だったのは、まだ自動車免許を持っていない10代や小学生のお子さんといっしょにEV・PHVの試乗体験をする近隣のご家族が多かったこと。加えて、高齢の方々も、新しい電気自動車の魅力を自らドライブして確かめていたこと。EV・PHVの普及がいよいよ加速してきたことを実感させてくれる一日でした。

フェスティバルの様子

地元、中山中学吹奏楽部のオープニングセレモニーから始まった「鴨居ふれあいフェスティバル」。緑・都筑警察署による白バイのデモ走行や商店街の模擬店、わんわん大サーカスが家族連れに大人気でした。また、モータージャーナリストとカー雑誌副編集長によるライブトークショーを楽しんでから、国内外の最新EV・PHVの試乗会に参加される来場者も多く、2014年の最後を飾る教習所での試乗会イベントは大盛況となりました。

ライブトークショーの様子

初めて免許を取る教習所において、もっとEV・PHVについて理解を深めてもらおうという考えのもと、次世代自動車振興センターが実施したライブトークショー。海外のEV・PHV事情に詳しいモータージャーナリスト「川端由美」さんと、車選びで若者たちに人気のザ・マイカー誌の副編集長「塚本須彌(しゅみ)」さんが、会場の参加者とQ&A形式で対話するユニークなトークショーを行いました。

会場参加者とのQ&A(例)

塚本さん:

EVにはどんなイメージを持っていらっしゃいますか?

会場Aさん:

まだ乗ったことはないのですが、住んでいるのがマンションなので、
充電をどこでしたらいいのか一番気になります。

川端さん:

私もマンションなので、充電は気になりますね。EVには乗ってみたいですか?

会場Aさん:

はい、乗ってみたいです!

川端さん:

これから建てようとしているマンションには、EVの充電設備が付いている物件が増えていますので、
期待してくださいね。友人の節約大好き主婦は、近所のショッピングモールの駐車場で、無料で充電しているんですよ。

塚本さん:

モールの駐車場やカーデイーラーをうまく利用して充電する方法もありますよね。
では、もう一人の方にお聞きしてみましょう。

会場Bさん:

EVは乗ったことがないですが、小さな車が多いような気がします。
家族みんなで乗れるのが少ないような・・・

川端さん:

そうですね、私たちはEVのことをピュアEVと呼んで、エンジンの付いたPHVと区別しているんですが、プラグインハイブリッドのPHVでしたら、家族全員で乗れるのでいいですよ。今日の試乗会ですと、三菱アウトランダーやプリウスPHVですね。

塚本さん:

EVというと電気だけで走るので、非力なイメージがありますが、ガソリン車よりもパワフルですから、会場の皆さんも絶対乗ってみてくださいね。

女性オピニオン・インタビュー

屋外でのライブトークショーを終えたモータージャーナリスト川端由美さんと、ザ・マイカーの副編集長である塚本須彌さん。教習所という場(環境)を通して、クルマに初めて触れる若者に向けてEV・PHVの魅力をどのように伝えていけばいいのか、体験してもらえばいいのか。モータージャナーリスとメディアという、お二人のそれぞれの立場や視点からの、率直なご意見をお聞きしました。

塚本さんは、まず若者がクルマ自体に興味をあまり示さなくなった現実を考えると、教習所は単なる免許を取る場所ではいけない。「普段から地域の人々の共通の場になるような企画や環境づくりが大切ですよね。そして最初に触れるクルマのひとつに、今回のようなEV・PHVの試乗車があるのはとてもいいこと」そう位置付けてくれました。また、女性にとっては、カーディーラーはとにかく敷居が高いという。「(ディーラーに)行ったら売りつけられちゃうんじゃないかと思っていますよ、女性は特に」と話す塚本さん。このため、教習所で国産や海外メーカーのEV・PHVに乗れるのは、とっても嬉しいはずです、と断言してくれました。


左:川端由美さん 右:塚本須彌さん

クルマへの興味が薄い層が増えたため、ディーラーというところが“行ったことがない場所” “慣れていない場所”という、新たなハードルに変わってしまった現実が見えてきました。
川端さん曰く、「輸入車のEV・PHVも増えてきましたから、全国の都道府県の教習所で試乗会があってもいい段階に来たんじゃないでしょうか。輸入車に乗ってみて、手が届きやすい国産車のEV・PHVを選ぶ人もいるはずです」。EV・PHVも国内外の車種から選べるなら買ってみたいという人も多いと言います。「電気自動車(EV)って、見ると乗るとじゃ大違いなんです。一方で、ハイブリットは“燃費のいいガソリン車”みたいな感覚ですから」(川端さん)。ディーラーに行っても、アクアやプリウスは「“いや、試乗はいいです”と言って、お客様は乗らないで買うんです。壊れないし、燃費がいいとわかっているんですね」(塚本さん)。
「アメリカでは、SNSとクルマとどっちを選びますか?というアンケートを取ったところ、58%の若者がSNSと答えた調査もあるくらいです」(川端さん)。女性は子供が生まれて育てて、次に二人目が生まれて初めて、「もうクルマがないと子育てはムリ!そういえばワタシ、免許持ってたわ!」と気づくお母さんが多いと塚本さん。
主婦向けの雑誌の連載もしていた川端さんは、「主婦が一番欲しいものは家で、次にクルマがきます。でも、30代の夫が欲しいものは、クルマは十数位で、2位にFX投資がきている状況なんですね」。つまり、EV・PHVの普及には、子どもがいてクルマがあると、こんなに使える、いいことがある、幸せがある、といういわばモータリゼーション体験の新たな創造が必要な時代を迎えていることがわかります。
ヨーロッパでは、EV・PHVだけが走れる専用走行レーンがあるなど、新たなベネフィットを政策で取り入れる国もあるそうです。まず、全国の教習所が、もっと地域社会や人々とつながり、EV・PHVを体験してもらえる場に変わることが大切かもしれません。

EV・PHVインタビュー

[フォルクスワーゲン・ジャパン]
みなさん驚かれるのは、静かさですね。モーターも自社開発で、非常に静かに、滑らかに回る工夫をしていますから、走りもいいんですね。電池をボディの下側に積んでいますので、重心が低く、実はガソリン車やディーゼル車よりも乗り心地がいいと言ってくださるお客様が多いです。重量の前後バランスもよく、高速道路での安定性も優れていますから、クルマとしていいものに仕上がっています。
それにゼロエミッションで排気ガスは出ませんから、シティコミューターとしては理想的で、日本のモードで、満充電で185km走行できます。1日の走行距離が50km未満というカーオーナーが8割くらいですから、2日か3日に一度充電すれば事足りますし、夜間の電気料金の安い契約をされていれば1km走行するのに3円ぐらいの電気料金しかかかりません。年間2万キロぐらい乗るお客様が、経済性が高いという理由で電気自動車を選んでいらっしゃいます。日本でも2台目は電気自動車がライフスタイルに合うという方がいると考えています。

[BMWジャパン]
このi3の車重は、1.2トンくらいしかありません。いま見えているところはみんなカーボンファイバーなんですね。ボディをカーボンにすることで、車重を400kgくらい軽くすることができました。その結果、BMWのこだわりである前後の重量比50:50の均等なバランスを実現しているEVです。
みなさんEVは、「充電スポットが少ないでしょ・・」と言いますが、充電器のマークがどういうのかご存知ないですし、大通りに面しているのは少ないかもしれませんが、ちょっと一本入った道には意外と充電設備があります。

子どもの送り迎えや買い物、一日中営業で使う場合であっても、夜に充電できるのでしたらi3のEVモデルでも十分です。遠出して、帰宅まであと5kmくらいとわかっていても、残りの走行可能な距離が15kmと表示されると不安になってしまう人にはi3の発電用エンジン付きモデルがおすすめですね。アクセルの踏み加減と同じようにリニアに加速してくれて、ハンドルは切れ幅が大きいので小回りがききますし、運転時のアイポイントも高くて、両開きのドアで乗り降りも楽なんですね。どれもみなさんが思ったよりも“ちょっと超えた体験”ができるEVカーです。

[三菱自動車工業]
我々は軽自動車の電気自動車から始めたんですが、今回新たに試乗していただいたアウトランダーは、「こんなに大きいクルマが電気で、モーターで走るの!?」と驚かれるお客様が多かったですね。人間は、大きな力を出すには、大きな音や大きな排気量が必要だと勝手に思い込んでいるみたいです。静かで排ガスもなく、しかしパワーはガソリン車以上!というアウトランダーは想定外みたいです。乗っていただいた感想も、大きくて重いクルマが、静かに、でもスーッと走り出す。踏切を越えるときなんか、運転している顔が変わりました。

今回体感していただいて良かったです。キャンプに出かけたり、雪道も四駆で走れて、しかも電気で走れる欲張りなクルマなんですが、遊びにも使えるエコなSUVとしてもっと知って体験してほしいですね。ふだん近所を運転するのは、軽自動車のEVで、と使い分けていただけると嬉しいです。一日の走行距離は、詳しくお聞きすると10km?20kmくらいなんですね。アウトランダーはエンジンが付いたPHEVで、カタログ上は電気だけで60km走れます。それを聞いて、今日試乗された方は「じゃあ、年に数回だけガソリンを入れて家族みんなで遠出すればいいんですね」と言われて、街乗りのSUVの使い方だなーと感じた次第です。

[日産自動車]
一番多いご質問は、満充電で何キロ走るのか、ですね。バッテリーの特性上、夏と冬では同じ時間充電してもバッテリーに貯められる電気の量が、一般的に冬は少なくなります。充電器の性能でも変わります。充電設備によって、充電時間と充電量が違うとか、丁寧な説明が必要になってきたと感じています。やはり世界で一番多くご愛用いただいている電気自動車ですから、お客様の不安や疑問にこまやかに答えていかなければと思っています。

[トヨタ自動車販売]
地元の方が大勢いらっしゃる教習所でのイベントですので、販売会社として、一人でも多くの方にプリウスを体験していただきたくて参加しました。今日試乗された方は全員、どなたも初めてプリウスPHVに乗ったとおっしゃっていました。どうやって走ってるの?という方には、バッテリーの充電量が減って、お腹がすくとエンジンに切り替わって走り、回生ブレーキで充電して、電池がお腹いっぱいになると電気で走る仕組みです、とご説明しています。 まだ値段が高い、と思っている方も多かったですね。みなさん、4、500万円くらいと思っていまして、「普通のプリウスでしたら230万円からありますよ、最高のグレードでも330万円くらいなんですよ」そうお話すると、「えっ!?そんなんで買えるの!」と驚かれていましたね。

試乗者の声

  • 初めてプリウスPHVの
    助手席に乗せてもらって、
    静かさにびっくり!
    ガソリン代もほとんど
    かからないんでしょ!

  • リーフに試乗したんですが、
    「子どものころ描いていた
    未来のクルマ」ですね!!
    音がまったくしないし、
    100%電気はいさぎいいよね。

  • まだ18歳なので、
    「助手席でしたけど、
    「ゆれも少なくて静か!
    「EVってこういうモノって
    「初めてわかりました。

  • 近所で使うにはいいですよね!
    価格がまだ若干高いのがね・・
    ハイブリットだとガソリン代も
    3分の1くらいなんでしょ!
    そろそろエコカーだよ、やっぱり。

  • 買い換えるなら、
    地球にやさしいEVかなと!
    出だしが、ヒューンという
    感じで凄い!(奥様)
    毎月のガソリン代も減るし!

  • 乗ってみたかったので、
    リーフに!静かですね?
    そこの農道を運転して、
    アクセルもブレーキも
    気にならなかったです。

  • 40歳の娘がここでバイクの免許を
    取って、教えてもらってPHVに。
    静かすぎてお年寄りが気づくか心配。
    環境管理士なもので、次世代の
    クルマには乗ってみないとね。