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インフラ整備から活用のステージへ ~地方でのEV・PHV活用の実践~

佐賀にて開催されました「EV・PHVタウンシンポジウム in 佐賀」の概要をご紹介いたします。

2014年7月18日(金)、南北に長い佐賀市の南に位置するアバンセホールにおいて、「EV・PHVタウンシンポジウムin佐賀」を開催いたしました。

午前の部では、次世代自動車普及に向けた国の取り組みを経済産業省から、次世代自動車普及に向けた環境省の取り組みを環境省から講演いただきました。当振興センターからは、現在までの取り組みと充電インフラ整備の状況をご報告。次に、本年5月末に自動車メーカー4社の協力で設立された合同会社、日本充電サービスより、新たな普及プログラムが紹介されました。

午後の部では、日産自動車より、新型の電気自動車「e-NV200」の発表があり、さらに三菱自動車による軽四輪EVトラックのユーザーお二人とのトークセッションが和やかに行われ、実際の利用者の生の声に会場が沸く場面もありました。関東からは箱根町のEV普及に向けた興味深い取り組みが報告されました。

シンポジウムの最後にはパネルディスカッションが行われ、日本および佐賀での電気自動車普及の現状が、欧米に比べてどのように進んでいるのか、新たなアイデアを交えて活発に議論されました。

また、シンポジウム開催と同時に、補助金説明コーナー、今回新型EVを含む展示・試乗会が催され、地元佐賀のほか、他県の企業や自治体の車両担当者など、多くの参加者でにぎわいました。

【シンポジウム来場者数】
160名(登壇者、関係者、メディア45名を含む)

テーマ

インフラ整備から活用のステージへ ~地方でのEV・PHV活用の実践~

講演の様子
午前の部

■10:25~10:45 EV・PHVの普及に向けた取組みについて

吉田健一郎[資料]PDF
経済産業省 製造産業局 自動車課
電池・次世代技術・ITS推進室長
人口比、世帯数比で全国一位の電気自動車保有台数を誇る佐賀県。その先進的な取組みを踏まえながら、日本の成長戦略のひとつとなるEV・PHV等次世代自動車の2020年の販売台数をとする普及目標が示され、世界市場を先取りする形で国内市場を活性化するさまざまな対策が紹介されました。

■10:45~11:05 EV・PHVの普及に向けた環境省の取組みについて

沖本憲司[資料]PDF
環境省 水・大気環境局 自動車環境対策課
大気環境対策と地球温暖化対策を着実に実施するため、2030年までに新車販売に占める次世代自動車の割合を5~7割とし、すでに2013年度の割合は23%と堅調に推移しています。また、運輸部門のCO2削減のため、東京都のEVバス、埼玉県庁における水素ステーション、エコカーを体験する神戸の取組みなどが報告されました。

■11:15~11:45 EV・PHV普及に向けた充電インフラ整備

石山武[資料]PDF
一般社団法人 次世代自動車振興センター
EV・PHV等の購入補助、充電インフラ整備補助等の次世代自動車振興センターの取組みと、最新の充電インフラ整備状況について紹介。フェリーでの充電器の設置の例や、設置自動販売機と充電器の併設による新たな補助金活用モデル等を紹介、様々なシーンでの充電インフラ整備に向けた取り組みの裾野がを広がっていることが報告されました。

■11:45~12:15 【PHV・PHEV・EV】充電インフラの普及に向けたプロジェクトのご紹介

内田真朗[資料]PDF
合同会社 日本充電サービス
充電設備の設置箇所を、住宅などにおいて8~10時間かけて行う基礎充電(普通充電)、道の駅やレストランなどで15?30分の短時間で充電しクリーン走行を伸ばす経路充電(急速充電)、ショッピングセンターやゴルフ場、観光地など利用者の目的地で行う目的地充電に分類し分かりやすく説明。その後、EV・PHV用充電インフラへの自動車メーカー4社の支援プロジェクトについて紹介がされました。

午後の部

■13:20~13:40 新型電気自動車「e-NV200」のご紹介

宝正雅之[資料]PDF
日産自動車株式会社 LCV日本事業本部
国内のキャブオーバークラスでシェアNo,1の「NV200」と、販売台数で世界シェアNo.1のEV「LEAF」の優れたところを組み合わせて開発された、日産自動車の新型電気自動車「e-NV200」について発表および展示での紹介が行われました。「ヒトも電気もモノも運べる」というコンセプトを実際にその目で確かめられる貴重な機会となりました。

■13:40~13:45 電気自動車「MINICAB Miev TRUCK」のご紹介

小野勉[資料]PDF
三菱自動車工業株式会 EVビジネス本部
ガソリン仕様の軽四輪のトラックは、価格が安く、取り回しがいい、維持費が安いことで人気です。しかし、電気自動車の軽四輪は、ガソリン車に比べ、長く乗るほど維持費が安くなることが試算されています。今回実際のユーザーにも登壇いただき、実運用での生の声が会場の参加者に届けられました。

■13:45~14:00 トークセッション

小野勉[資料]PDF
三菱自動車工業株式会 EVビジネス本部
古賀信幸
株式会社 古賀電工社 会長
佐藤睦
佐藤農場株式会社 代表取締役
電装関係の修理販売事業を行っている古賀氏は1日100kmほど使用、ミカン畑を26ヘクタール経営される佐藤氏は1日30kmあまり使用されている「ミニキャブ・ミーブ・トラック」。電装修理業務の多くを電気自動車で行い、充電はほとんど深夜電力を使っているため、古賀氏は維持費が低くいと魅力を語ってくださいました。一方、佐藤氏は、ミカン畑の近隣にはガソリンスタンドがなく、できればすべての車両を電気自動車に替えたいとまで話され、会場の注目を一身に集めました。

■14:00~14:20 箱根町のEV普及・促進に向けた取組みについて

辻満陵一[資料]PDF
箱根町企画観光部 企画課企画調整係
自治体としてはいち早く急速充電器の導入整備を開始した神奈川県箱根町。環境と観光を両立する取組みを電気自動車の普及によって実践、新たな地域価値を創造することに成功されています。電気自動車の車体は地元の中学校の美術部とコラボし、箱根町の商用車としてラッピング。ユニークなエバンゲリオンのラッピングや、地域モビリティのEV化にも取り組まれています。

■14:20~16:00 パネルディスカッション ~インフラ整備から活用のステージへ~

○パネリスト 川端由美[資料]PDF
モータージャーナリスト/環境ジャーナリスト
辻満陵一[資料]PDF
箱根町企画観光部 企画課企画調整係
平岡務[資料]PDF
株式会社 平岡石油店 代表取締役
黒岩隆之[資料]PDF
株式会社JTBコーポレートセールス
営業推進本部 プロデューサー
大野伸寛[資料]PDF
佐賀県農林水産商工本部
新エネルギー課 副課長
○司会 渕上史貴
ラジオパーソナリティ・MC
電気自動車の普及先進国は、欧米と思いがちですが、日本であることがパネラーの方々の議論で浮かび上がりました。しかし、佐賀をはじめ、その先進事例はまだまだ世界に向けて発信されていません。地元佐賀のガソリンスタンドでEV車両のレンタカー事業を5年前から開始した平岡石油店、ガソリンスタンドが少ない観光地や旅館、宿泊業において社用車をEVに替え、充電器を設置、訪れるお客様に貸し出すという新たなツーリズムを推進実践されているJTB、海外では40km間隔での充電器設置例が紹介されたが、佐賀県では既に20km間隔での充電器整備を進めているなど、一歩進んだ事例がいくつも報告されました。

補助金個別相談コーナー

熱心なやり取りとりが行われた補助金個別相談コーナー

プログラム

開催日時 2014年7月18日(金)10:00~16:00
場所 「アバンセホール」 佐賀県佐賀市天神三丁目2-11(どんどんどんの森内)
参加者数 160名(登壇者、関係者、メディア45名を含む)
実施内容 【午前の部】充電インフラ整備に向けた取組みの現状 10:00~11:45
主催者挨拶 10:00‐10:05 次世代自動車振興センター
代表理事 杉浦 精一
講演 EV・PHVの普及に向けた取組みについて 10:05‐10:25 経済産業省 製造産業局 自動車課
電池・次世代技術・ITS推進室長
吉田 健一郎
[PDF]PDF
講演 次世代自動車の普及に向けた
環境省の取組みについて
10:25‐10:45 環境省 水・大気環境局
自動車環境対策課
課長補佐 沖本 憲司 氏
[PDF]PDF
講演 EV・PHV普及に向けた
充電インフラ整備
10:45‐11:15 次世代自動車振興センター
理事兼事務局長 石山 武
[PDF]PDF
講演 【PHV・PHEV・EV】
充電インフラ普及に向けた
プロジェクトのご紹介
11:15‐11:45 合同会社日本充電サービス
営業総務部長 内田 真朗 氏
[PDF]PDF
11:45-13:00 昼休憩
【午後の部】EV・PHVこれからの活用法 13:00~16:00
講演 新型電気自動車「e-NV200」のご紹介 13:00‐13:20 日産自動車株式会社
LCV日本事業本部
EV担当マネージャー
宝正 雅之 氏
[PDF]PDF
講演 MINICAB MiEV TRUCKのご紹介
トークセッション
13:20‐13:40 三菱自動車工業株式会社
EVビジネス本部
本部長付 小野 勉 氏
[PDF]PDF
株式会社古賀電工社
会長 古賀信幸 氏
佐藤農場株式会社
代表取締役 佐藤睦 氏
講演 箱根町のEV普及・促進に
向けた取組みについて
13:40-14:00 箱根町企画観光部
企画課 企画調整係 主査
辻満 陵一 氏
[PDF]PDF
14:00-14:20 休憩 20分間
パネルディスカッション インフラ整備から
活用のステージへ
14:20‐16:00 □コーディネーター
○ラジオパーソナリティ・MC
渕上 史貴 氏
□パネリスト
○モータージャーナリスト/
環境ジャーナリスト
川端 由美 氏
[PDF]PDF
〇箱根町企画観光部
辻満 陵一 氏
[PDF]PDF
○株式会社平岡石油店
代表取締役 平岡 務 氏
[PDF]PDF
○株式会社JTBコーポレートセールス
営業推進本部 プロデューサー
黒岩 隆之 氏
[PDF]PDF
○佐賀県農林水産商工本部
新エネルギー課 副課長
大野 伸寛 氏
[PDF]PDF

【同時開催】
○ 充電器補助金相談コーナー 13:00-17:30
○ EV・PHV次世代自動車試乗会 12:00-17:30